シリーズ連載 大工道具について②~鉋(かんな)~
こんにちは。
ヤマタケ建設の竹田修平です。
かなり久しぶりになってしまいましたが、シリーズ第2弾!大工道具のご紹介です。今日は鉋(かんな)についてです。最近は、柱を見せる真壁づくりの和室などが減り、出番が少なくなっていますが、室町時代から使用されていたとされる、ザ・大工道具です。
第1弾「さしがね」についての記事はこちら>>>シリーズ連載 大工道具について ~指矩(さしがね)~
鉋は木材の表面を削り、希望の大きさに加工したり、表面を綺麗に仕上げたりするために使用します。仕上げの工程に応じて、大きく分けて、「荒しこ」、「中しこ」、「仕上げ」の3段階の鉋を大工さんは使い分けています。(細かく分けるともっとたくさんありますが)
右から
「荒しこ」「中しこ」「仕上げ」
一般的な形は、木製の台と金属製の2枚の刃から成っています。台は堅木の樫(カシ)を用いることが多いです。2枚の刃は「かんな刃」と「裏座」と言います。削る木の目によりますが、かんな刃が木目に喰い込んで上手く削れない時があります。そのような木の目の状態を「逆目(さかめ)」と呼びます。(逆目で削ると木がボソボソになります。)この逆目を抑える役割が裏座です。裏座があることで、切削の角度が緩くなり、刃の食い込みが減ります。
刃の出を調整して使います!
大工学校時代に先生がくれた資料
段階ごとに「台」の形状も変わります。
刃(下)と裏座(上)
この状態で台に入れて使います。
桧の削りカス
かんなで仕上げた表面は、スベスベツルツル触り心地最高です!かんな仕上げは、仕上がりを整えるだけでなく、やすりがけのみの場合と比べて、水や汚れを弾くなどの機能的なメリットもあります。
ぜひヤマタケの大工が仕上げた柱の肌を体感してみて下さい!!