新築工事 ~断熱・外壁~
藤枝市のM様邸新築工事が進んでいます。
前回、外部の透湿防水シートを張ったところを報告しました。
シートが全体に張られ、胴縁もガルバリウム鋼板を張る部分は終了しています。
玄関ポーチのコンクリートを打ちました。
中間検査が行なわれ、無事に終了しました。
壁の断熱材も内部からも入れられ、しっかりと断熱できました。
2階の外壁の一部を『そとん壁』という工法で仕上げます。
その為、透湿防水シートの上に下地材を張ります。
『そとん壁』は、シラス台地の「シラス」からできている外壁材です。
①100%自然素材なのに完全防水
シラス外壁材は下塗り材と上塗り材の2層構造になっていて、下塗り材は超微細なシラス粒子で構成されています。そのため、水蒸気の細かい粒子は通しながら、雨水の大きな粒子は通しません。また、シラス壁だけの防水のしくみ(「くの字現象」といいます)で、シラス壁に浸み込んだ雨水は、隙間が細かい下塗り材にはほとんど浸み込むことなく、重力によって下方向に引っ張られながら、隙間が大きく抵抗が少ない上塗り材の表面へと流れていきます。(軽量モルタルの場合は、浸み込んだ水が分散し、建物内部に浸透してしまいます。)
②自然の透湿機能で建物を守ってくれる
多孔質なシラスは透湿性に極めて優れています。
表面の防水塗装がいらない為、壁内部の湿気が壁表面から放出され、建物を湿気による結露やカビから守ります。
③断熱、保湿効果が大きい
④厳しい自然環境でも劣化しない耐久性
しかし、デメリットもあります。
他の塗壁と比べるとコストがかかること。
ひび割れが起こるリスクもあります。クラックを防ぐ下処理も行なっているので可能性は低いですが、リスクはあります。
ただ、自然素材ならではのデザイン性があり、シラス独特の風合いと質感に富んだ人工物には表現できない本物の質感と継ぎ目のない仕上がりで、上品に仕上げてくれます。
そんな そとん壁と、1階の一部を焼杉で仕上げます。その他は、ガルバリウム鋼板です。
いろいろな素材を組み合わせた素敵なお宅になりそうです。
イメージはこんな感じです。