瓦屋根の葺き方も変わってきてます!屋根葺き替え工事part1
以前、紹介したベランダを減築した藤枝市のS様邸です。瓦屋根の葺き替え工事も計画されました。S様邸は普段から風が強くあたる場所で、台風や強風の際に瓦がズレて、ヤマタケでも何回か補修に行ったこともありました。
風で瓦が飛んで行ってしまう耐風的な不安と屋根の上に重い瓦が載っている耐震的な不安もあり、今回、屋根替えをすることになりました。葺き替後は軽量の瓦にしていきます。
実は瓦の葺き方も以前とは大きく変わってきています。令和4年1月から新しい基準で葺くように国土交通省から告示が出されています。
具体的な変更点としては、屋根に使わている全ての瓦について、釘やビスを用いて緊結する事になった事です。段階的に緊結の基準も変わってきているので一概は言えませんが、古い年代に葺いた瓦は風で飛ばされたり、地震の際にずれる可能性が高いです。
築45年のS様邸も「軒先」は釘で打ってありましたが、「平部」は緊結無し。「けらば」は銅線のみ。「むね」も緊結無しでした。これでは、もしもの時に不安ですね。
ここからは実際の屋根替えの様子です。
既存の瓦屋根を外していきます。緊結していないので簡単に外せます。
外した瓦を数枚ずつ積み上げて、下ろしやすくします。
「モッコ」と呼ばれる、ワイヤーの袋に瓦を入れて、レッカー車で吊り上げます。そして下で待ち構えるダンプ車へ入れます。こちらはそのまま廃棄場へGO。
屋根の上は、瓦が無くなりすっきり。瓦を引っかけるための瓦棒と単板ベニヤ、防水シートも撤去します。
シートを撤去すると、屋根下地の野地板が貼られています。野地板も新しいものに取り換えます。
新しい野地板には、構造用合板を使用します。今回、葺き替える瓦は合板下地を必要とする物です。
合板を打ち終えました。棟の部分に少し隙間があるのは、棟で小屋裏の換気(排気)をするためです。
棟換気の詳細はこちら
防水のゴムアスファルトルーフィングを施工しました。これで一安心です。
次回、part2で実際の瓦の施工をお伝えします!!