伊太の家
認定長期優良住宅、ZEH住宅
家づくりの検討期間は2年ほど。ハウスメーカーで見積もりを取り検討されていましたが、しっくり来なかったこともあり、ヤマタケの平屋の家の完成見学会へお越しいただいたのをきっかけに計画が進みました。
敷地は東西方向に長く日当たりも良好です。居室すべてを南面させて日照をうまく取り入れつつ、引き戸を開ければ東西南北に直線的な通風が通せるように計画をしました。外観はおおらかさを感じる瓦屋根の純和風仕上げ。特徴は屋根下で窓の庇になる日本霧除け。雨の侵入を防ぐ役目とともに、長くなる屋根部分のデザインが引き締まるようご提案しました。
お施主様の亡くなられたお父様は大工さんでした。お父様の作業小屋で保管されていた材料で使えそうなものは新築の住宅に活かして欲しいとご要望頂きました。いったんヤマタケ建設の作業所で材をお預かりしました。ヒノキ材を製材し直し、日本霧除けの腕木や化粧材の廻り縁や竿として使っています。
室内は京都の数寄屋が好みの息子さんの意見を取り入れ、玄関前の坪庭を挟んで本格的な和室の設えになっています。天井仕上げの種類も豊富で大工の匠の技が光ります。太鼓梁が見えるリビングは、お母様と娘さんの部屋それぞれとつながっています。
お母様からは「太陽の光がいっぱいで、温かく過ごせます。この年(90歳)になって、こんな素敵なことがあるなんて、いい家に住めるのは嬉しいです」と感想をいただきました。
大工をされていたお父様の作業所から使えそうな材を運び出しました
一旦お預かりしてヤマタケ建設の作業所で製材しなおします
大工が加工し適材適所に活用します
桧の柱からは日本霧除けの腕木を取りました
垂木や桁もお父様の材料を活かして組み上げました
お父様の材料が活かされて建築された新居を見てお母様はとても喜んでいらっしゃいました
玄関の船底天井の竿もお父様の材料です
和室の天井の竿縁にも使わせて頂きました
大工が丁寧に組み上げます
作業所で眠っていた材が見事に生まれ変わりました
坪庭を眺める開放的な玄関ホール
玄関ホール隣接して本格的な和室
構造材にはヤマタケ建設の特徴の一つでもある太鼓梁
大工が1本1本手刻みしていきます
上棟の様子 丁寧に加工された長尺の梁が現場に運ばれます
綺麗に納められて骨組みの核となります
化粧材としても家の顔になります
作業所から預かってきた床柱は経年劣化で塗装が剥げてしまっていました
塗装をもう一度かけて補修をしてリビングに隣接する和室に用いました
これからも家族を見守っていってくれるよう仏間の横に使わせて頂きました